10/10(日)のトークイベントKOJI THE KITCHEN vol.0 [KOJI MEETUP in Nagoya]にてトライ内容を発表いただいた嗜好品プランナー青山さん、FabCafe Nagoyaメニュー開発の鈴木さん、おふたりそれぞれのメンタリングを実施いたしました。
麹づくりはほとんど未経験のおふたり。イベント終了後より、それぞれのトライ内容、進捗に合わせて、糀屋三左衛門研究員とチャットでの情報交換をおこなってきました。
第1回Zoomメンタリングでは、実際につくっていただいた麹の感想や手ごたえを共有していただきながら、よりおいしさを追求していくための材料選定や、麹菌の生育条件設定にフォーカスをあてたお話を進めていきました。
青山祥さん with 橋爪(糀屋三左衛門 研究員)
青山さんは異なる特徴を持つ複数種のコーヒー豆に、風味の変化、あたらしい特徴付を求めて、黒麹菌、米麹用、豆麹用の種麹を使用して麹化。
実際に麹化してみた生豆は、出麹の風味や変化にとてもおもしろい結果が出たとのこと。通常から変化した条件のコーヒー豆に焙煎を加えるという工程の試行錯誤も。
糀屋三左衛門で日頃から生育条件精査や食品衛生業務に従事している研究員 橋爪からも生育条件、出麹の評価などを共有し、今後さらに麹化によるコーヒーのあたらしいおいしさの付与を探究していきます。
11/3の発表会では、麹化したコーヒーを抽出し、ゲストによる試飲をおこないます。
「嗜好品としてのコーヒー豆」が、麹化することでもたらされる変化の可能性について、ゲストを交えて講評、今後の取り組みについても発表していきます。
鈴木裕太さん with 竹浦 澪(糀屋三左衛門 研究員)
鈴木さんは、FabCafe Nagoyaで実際に提供するメニューとして、麹によるポークソテーに合うソースを開発。
米だけでなく、穀物や野菜など、ポークソテーに合う麹の味わいを求め、様々な材料を麹化しています。
材料を麹化することだけでなく、ソースとしてのおいしさ、更にそこからカフェメニューとしての衛生管理など、ポイントは多岐にわたります。
日頃の検査業務での衛生管理はもちろん、麹調味料「かける糀」の開発にも携わった研究員の竹浦。材料の持つ成分やそこから考えられる風味の変化などが交わされました。
11/3の発表会では、実際にカフェで提供できるようメニュー開発した麹料理を発表、ゲストによる試食をおこないます。
実際の飲食店の厨房に、麹をどのようにインストールするべきか?という視点も含めゲストを交えて講評、今後の取り組みについても発表していきます。
KOJI THE KITCHEN vol.0
[成果発表会 -美食と種麹-]
KOJI THE KITCHENプロジェクトは、種麹を主軸にした新たな食文化創造の探究プロジェクトです。
私たち糀屋三左衛門は室町時代の創業以来600年以上、全国の醸造メーカーに日本の発酵文化の根幹である「麹」の原料となる種麹を提供し、麹と向き合い続けてきました。
日本に息づく各種各様な麹菌のはたらきを活用する「麹」という伝統的な文化は、近年確かな盛り上がりを見せています。
米麹を自作する人々による発酵コミュニティの発展、発酵食品を取り扱うショップやカフェの登場、「飲む点滴」として甘酒ブームが巻き起こるなど、「麹」は、醤油や味噌、清酒といった製品をつくる原料の領域を飛び越えつつあるムーブメントとなっています。
そして、世界的に有名なnomaなどのレストランでは、麹づくり、発酵が新たな料理技法となり、美食のアイデンティティとして昇華されるなど、種麹の様々な活用方法が次々と生み出され、その可能性は多角的に広がってきています。
KOJI THE KITCHENプロジェクトを通して、麹にまつわるArt・Science・Design・Engineeringの4つの領域で、様々なアイディアと糀屋三左衛門がコラボレーションし、種麹で生み出す未知なるおいしさを探究しお披露目していきます。
糀屋三左衛門は、発酵、麹の可能性に共感するすべての仲間とともに、麹による新しい食文化を創造探究し、東三河地域から始まる発酵文化の未来拠点を作り上げていきます。